・悩みの内容の表現が秀逸。クラリネットの曲の中身が自分と重ならない……自己否定の感情がこういう形で表現されるのを私は初めて見ました。すごい。オリジナルな言葉の選択がここに存在した。それだけでこの作品が生まれた価値がありました。
・マン研の男の子といる時、いない時の落差がメリハリがあってよいです。しかも無理して元気を装う、その相手は理解がありそう、やさしそうなのに、……という点が、リアルで複雑で「人間」って感じです。人の有様をきちんと観察できています。
・話してばかり……でなんだか少し変化する、というのがあまり演劇にしたときにおもしろくはなりにくい。アクション、事件、乗り越える行動……そういうもので満たしてくれるとうれしいです。