・さわやかな物語です。人生に「敗北」はない、「敗北」に一見見えることでも、そこに実は救いは隠されている、と教えてくれる、うれしい物語。
・友情、善意なのに人は衝突し、そしてこじれ、しかしそれを乗り越えるのも友情、善意なのだ、という作者の教えがうれしい。
・友だちが励まし、ショック療法を仕掛けた、というだけでなく、厳しく接していただけのように思えた先生までが最後には温かく迎えてくれる……という成り行きが、すばらしく人の善意を信じていいという世界を作ってくれる。読んでて、幸せになれます。
・マネージャーになるのがいささか唐突。ラストの前、あるいはファーストシーンでマネージャーについてどう思うか、どう迷うか、という点が述べれていればもっとよかったでしょう。