・暗転なしの構成で達成した完成、おめでとう。
・憧れの対象が国外に留学――という展開はさすがに唐突ですね。やはり対決は行われる、あるいは対決せよと申し入れ、なんらかの押し問答がある……そういう展開がほしい。そこに読者の期待は自然に集中させられていますから。そして、ひきつけて打つ、という感じで、ひきつけてから予想外の展開にもっていけばよいのです。
・三次元から二次元に恋の対象が移る、という男たちの惨めな様子は同情に値します。切ない男たちの苦い若さのひとつの姿ですね。それをきちんと捉えられています。
・三次元から二次元に恋の対照が移る、という展開で話がオチた、と感じさせるためには、やはり冒頭、あるいは始まってしばらくのところで、二次元にはまることの誘惑と地獄に少し触れておくなどの工夫が必要でした。