・ラストの力強い世界の人たちへの手紙、が心を打ちます。人に、世界に、疑い、不信を持ち続け、明るく社交的な表面とは裏腹な内面生活を送る若者。その冒頭の立ち姿、表現のスタンスが、大変詩的です。世界に対して繊細に向き合い、立っているのが、すてきです。
・極端な設定ですが、きちんと同性愛の問題、父と子の関係などについて向き合っています。テレビゲームの軽薄な話題は、きみたちの世代の必死の社交術なのか、内面に深い問題を抱え込む一方でのそうした希薄な表面の人間関係が、さらに君たちを追い詰めるのか、……と少し涙が出そうになりました。
・たくさんの場面転換は、これを上演しようとした時、客の集中を妨げるでしょう。この次はそのあたりにもっと工夫をしてください。