・すばらしい。しっかりと講習の中で伝えた方法をものにしています。困難があり、それを乗り越えるためにいくつかの手段を講じ、失敗し、そして……ハッピーエンドにしない、というパターンを選ぶほうが、お話を成立させるのは難しいのですが、確実に「もうひとつの到達点」に人物たちをつれてきています。おめでとう。
・悩みを打ち明けさせる、という困難な壁を前に作者が用意した「同性愛初恋説」の仕掛けも凝っています。そして鮮やかに決まっています。
・「国家の枠を超えて世界に役立つ!」という力強い台詞がうれしい。志の大きい人間のささやかな悩みを、これからも描いてください。
・「同性愛初恋説」をヒロヤが信じてしまうプロセスが惜しい。もうひとつ、ヒロヤが信じる理由になる事情が用意できればよかったですね。