・登場人物がなにかしっかりと悩んでいる。その悩みに作者はしっかりとつきあってあげている、そういう印象です。一人一人のことを、その人の立場になって、その人の身になって考えてあげて、それから書く、という、基本中の基本がきちんとクリアされている作風に好感が持てます。
・戦隊モノに思考を逃避させようとしていた不健康な前半、それがラスト、同じ素材を扱いながら健康的な色合いに変化した戦隊となっている……鮮やかにうまい道具立て、ですね。そういう一つの動かないモノを、前半と後半に登場させると、微妙な環境の変化、変化した私たち(登場人物)の気持ち、というものがよくよく印象的に表れてきます。コツをひとつ覚えましたね。
・ただただ喋り喋り、……という行動で人物が変化する、という点が不満です。上演に持っていったらどうなるか、と想像したとき、舞台上での魅力に乏しい。工夫を考えましょう。