・二転三転するあらすじ、だまされました。見事です。予想を裏切られてこそ、読者は楽しみを得ます。すばらしい。
・矛盾はあります。残念。余命がわずかなことがわかる……自覚症状なしに?病院に検査にもいかないで?
・死をいかに迎えるか、というテーマ、母の死をどう受け止めたらいいのか迷い悩む青年の思い。――モチーフはすばらしく人の心の深いところを捉えようとしています。志やよし。
・母の自殺の理由を捏造する親とおじ。――この人たちの「人の死」の扱いは、軽くて薄くて、この振る舞い自体が善意だとしても、軽はずみすぎて、物語への共感を妨げます。
・「母は病苦で自殺」をうそで教えることによって、死が救いだ、と覚悟を持たせる……ことにはならないでしょう。自殺を誘発する作り話になってしまいそうです。
・引き続き、深い問題に取り組んでくださいませ。