・話して話して、そして解決……とはならない苦い味がよいです。結局は親友を避けることになってしまう、という決してハッピーエンドではない幕切れも。しかしかすかに「久しぶりだね」と伝え合いたくなる涼しい風。このくらいの変化が、日常の中の事件としてはとてもリアルですよね。
・徹底して話し話し話し、……という構成は珍しい。貴重かもしれません。
・が、やはり、これを上演にしたら、……と想像したら、弱い。やはりアクション、展開がほしいです。
・自分たちの今の状況の問題、悩みをつくづくよく見つめている。進路、人生でなにをなすべきか、それが見つけられないあせり……しかし、結局は人間の関係にそれが影を落とす。というあたりに、人の立ち姿の書き方としては、強い説得力を感じます。
・次回作、その次、……とどんどん書きなれていってください。