・思いのほか、役者にエネルギッシュな爆発を要求する作風に驚きました。メリハリのある場面の連なりはきっと客をあきさせないでしょう。力作です。
・自己紹介が互いに済んだところで幕、という印象です。この長さのものとしては一応の決着を見ていますが、ほんとうなら、この先の二人に来る大ピンチ、そして乗り越えるための動き……と展開を期待したいし、期待したくなるところまで来ていますね。
・相手に困っている、自分に困っている、……という紹介されている表層に加えて、この二人に内面のくらさ、深い苦しみ、悩みが用意され、少しだけにおわされると、味わいは深いものになります。
・「愛とは何?」「ここまで人を翻弄する、人への気持ちって何?」てなところまで、あるいは「今のこの世はなに?」と疑問と問題意識を投げかけるつもり、くらいの遠大な志が、書いている途中からでもよいので湧いてきたら、もうそれをこそ「表現」と呼ぶのです。といいたいくらいの充実した気持ちになります。ファイト。